ショックアブソーバをはじめとした足回り油圧部品で国内トップのシェアを誇るKYB。
KYBの市販用製品を販売するKYBエンジニアリングアンドサービスは、OEM供給で培った技術・ノウハウを活かした高品質の交換用ショックアブソーバを広くアフターマーケットへ供給している。
同社は長くスポーツ用ショックアブソーバを中心に販売していたが、数年前から優良市場向けショックアブソーバに力を入れ、製品の拡充を進めている。現在、全世界向けの「Excel-G」、国内向けの「スタンダード」の2ブランドを展開。特に軽自動車や商用車、バン、トラックなどを中心に約500品番をラインアップしている。
◆優良品の認知向上により販売量大幅拡大
交換用ショックアブソーバについては、市場に流通するのがほぼ純正品のみという状態が長く続いたため、部品商や整備工場の間でも、「ショックアブソーバ=純正品」という意識が依然として強い。
このため同社では、優良ショックアブソーバそのものの認知向上を目指し、活発な訴求活動を展開。部品商への訪問営業や提案書の作成を通じ、ショックアブソーバが利益率の高い優良品に置き換えられることをアピール。さらに部品商を対象とした勉強会を全国各地で開き、ショックアブソーバの特長や交換目安などの各種情報提供も行っている。
また優良市場でのシェア拡大に向け、代理店、部品商との三位一体の営業体制を構築。在庫の充実や品揃えの拡充など、3者間で役割分担しながら営業活動を進めている。
特に品揃えの拡充にあたっては、部品商の協力を得て過去の販売実績を詳細に分析。より市場ニーズに即した品番をラインアップしている。また優良市場の特性に合わせ、ナット、ワッシャー、ゴム部品などの付属品も販売する。
こうした取り組みの効果により、同社のショックアブソーバ販売量は年1・5倍ペースで堅調に拡大しており、ラインアップ拡充を開始した当初と比較すると、約4倍と大幅に増加した。
交換用ショックアブソーバは、さらなる潜在需要の掘り起こしにより今後一層の販売拡大も見込まれる。また、電気自動車や水素燃料自動車などの次世代自動車にも装着されるショックアブソーバは、将来も安定的な需要が見込める有力な商材として、アフターマーケットでの期待も高い。
◆左右2本の同時交換推奨も課題に
市場での認知向上とともに今後の課題となるのは、ショックアブソーバの定期交換・早期交換の推奨だ。
ショックアブソーバは、「交換部品」としての認知が低く、使用環境が過酷な業務用車両など一部を除き定期交換があまり行われていない。
同社では、走行距離5万キロを目安に交換を推奨しているが、多くはオイル漏れなどの不具合が発生してから交換しているのが現状。しかし、ショックアブソーバ劣化の兆候である、運転中にクルマが傾く、ふらつくといった違和感が発生した際には、安全性の観点から早めの交換が望ましいとしている。
特に現在力を入れて訴求しているのが2本同時交換の推奨。現状では1本単位での交換が主流だが、オイル漏れ等での交換の場合、異常が見られない側のショックアブソーバも劣化が確実に進行しており、近い時期に交換が必要となる。このため同社では部品商らに対し、ショックアブソーバ交換の際はできるだけ左右2本の同時交換を薦めるよう呼びかけている。
会社概要
KYBエンジニアリングアンドサービス株式会社
〈代表者〉吉野道夫
〈本社〉東京都港区芝公園1-6-7 住友不動産ランドマークプラザ
〈岐阜北工場〉岐阜県可児市土田2548
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2016年
- ・日本ワイパブレード(株)
- ・横浜油脂工業(株)
- ・大和工業(株)
- ・バンドー化学(株)
- ・三ツ星ベルト(株)
- ・東洋エレメント工業(株)「燃料フィルタ、エアクリーナエレメント、オイルフィルタ、キャビンフィルタ」
- ・ミヤコ自動車工業(株)
- ・制研化学工業(株)「ブレーキ&クラッチパーツ、ブレーキフルード、クーラント」
- ・HKT(株)
- ・武蔵オイルシール工業(株)「オイルシール」
- ・大野ゴム工業(株)
- ・谷川油化興業(株)