オイルシールは、自動車をはじめとした産業機械の回転部分において、内部からの潤滑油を主とした液体漏れを防ぎ、外部からの塵埃や異物の侵入を防ぐ目的で使用される密封装置。
武蔵オイルシール工業は、1958年からオイルシール製造を開始した、国内で早くからオイルシールを製造してきたメーカーのひとつ。現在はオイルシールをはじめ、Oリング・Mリング、オイルレベルゲージ、シールキャップ、油圧パッキンなどを製造販売し、近年は特にタペットカバーパッキンにも注力している。
60年以上にわたりオイルシール製造を手がけてきた実績と技術力、アフターマーケット専業メーカーとして市場ニーズに即した品揃えや供給体制により、高い信頼を獲得している。
近年では、建設機械、農業機械、ロボットなど一般産業の分野にまで幅広く製品を供給。これらの分野で取り入れた最先端の技術的をカーアフターマーケット向け製品の開発・製造にも活かしている。
◆ 幅広い品揃えと万全の供給体制で優良市場に特化
100%優良市場に特化した同社では、純正品同等の安定した品質とともに、多品種・少量生産体制による品揃えの充実や迅速・確実な供給体制を重視。
整備市場で交換需要の発生する可能性のある製品は、全メーカー・全車種を対象に全てラインアップするという方針のもと、毎年30品番以上を目標に品番を拡充。現在2000品番以上のオイルシールをラインアップしている。
製品開発にあたっては、部品商からの情報収集なども積極的に行い、製品開発へ活かしている。
また、材料であるゴムの性能向上に対応し、足回りにはニトリルゴム、ミッション関係にはアクリルゴム、発熱量の多いエンジン用には耐熱性の高いフッ素ゴムなど、それぞれ使用箇所に合わせた特性を持つ材料の使用が求められる。このため純正品の材料の変化なども常にリサーチし製品開発に反映させている。
さらに、「品揃えが多くても供給できなければ意味がない」として、欠品を出さず確実に供給できるための体制も構築している。
同社では、大田原工場内にある大田原配送センターにおいて、国内の自動車補修用向けオイルシールを一括集中管理。在庫管理と配送を一元管理することで、市場の動向を常に的確に把握。欠品の発生を防ぐとともに、効率的な生産計画にも役立てている。
今後も市場の要求に応えるべく、より強力な生産管理体制の構築を目指していく方針だ。
◆ 社員教育の充実で不具合製品のチェック強化
製造現場においては、品質管理の国際規格ISO9001に基づいた生産体制を構築しているが、中でも重視しているのがゴムの成型段階で防ぎきれない不具合を見つけ確実に取り除くこと。
同社では、製環から表面処理、ゴム混錬、成型、仕上げ、寸法検査、包装までのおよそ7つの工程において、製造担当者が不具合を発見し次の工程に持ち込まないための社員教育に注力。毎月実施する社内講習会やOJTなどを通じて、社員全員の力を高め、最高品質の製品をお客様に供給するための取り組みを続けている。
会社概要
武蔵オイルシール工業株式会社
〈代表者〉武藤正弘
〈本社・東京営業所〉東京都港区六本木5-11-29
〈大田原工場〉栃木県大田原市浅香3-3718
過去の掲載内容はこちら
2021年
2019年
2018年
2017年
2016年
- ・日本ワイパブレード(株)
- ・横浜油脂工業(株)
- ・大和工業(株)
- ・バンドー化学(株)
- ・三ツ星ベルト(株)
- ・東洋エレメント工業(株)「燃料フィルタ、エアクリーナエレメント、オイルフィルタ、キャビンフィルタ」
- ・ミヤコ自動車工業(株)
- ・制研化学工業(株)「ブレーキ&クラッチパーツ、ブレーキフルード、クーラント」
- ・HKT(株)
- ・武蔵オイルシール工業(株)「オイルシール」
- ・大野ゴム工業(株)
- ・谷川油化興業(株)