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 1949年創業で、自動車用ワイパーを中心に自動車部品の企画、設計、製造、販売を行うマルエヌ。

 70年近い歴史と経験に裏打ちされた生産技術と、顧客のニーズと社会環境の変化に対応して行ってきた研究開発をいかし、高品質で高性能なワイパーを供給し続けてきた。

 ワイパーの製造を開始したのは52年。55年にワイパーアーム・ブレードの製造販売も始めた。89年には、世界に先駆けて大型バス用の雪用ワイパー「バス用スノーブレード」を開発。94年発売の「ギラレス」は、世界初の技術と高い性能が評価され「1995 日刊自動車用品大賞」を受賞している。その後も、07年に「アクティブソード」、12年に「ミューチャンプ プローヴァ」、「ポップコート」など次々に新製品を市場に登場させてきた。

 販売にも力を入れ、北は北海道、南は九州まで合計5カ所の営業所を構えた販売ネットワークで日本全国をカバーしている。


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 カーメーカーの系列には所属せず、独立経営を貫いているのが特長の同社。純正部品を取り扱っておらず、しがらみはない。また、開発と製造、販売を一貫して行う「製販一体」の体制をとっている。自由な立場をいかした独創性のある商品開発や、ニーズへの対応には定評がある。

 野口悦正社長は「『多品種・少量生産・短納期』を基本に生産しているので、迅速に動ける。市販しかやっていないから、細かい注文にも対応することができる」と自信を見せる。雪用ワイパーの特注品は1本から製造することが可能だ。

 また、「軽から大型まで適応車種が多い品揃えも強み」(野口社長)と語るように豊富なラインアップを取り揃えている。

 同社が世界で唯一製造しているのが「ギラレス」。近年注目されている撥水とは逆の、親水の機能を持っている。永久電極を持つトルマリンの微粒子をゴムに練りこみ油膜を取り、ガラス面をコーティングせずにきれいにするものだ。ワイパーに付加価値をつけた点が画期的だった。単なるゴムだけのワイパーに、初めて付加機能をつけたのがこの製品だった。


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 他にも、高速走行時の払拭性能を確保した「アクティブソード」や、ほとんどの国産車と一部輸入車に適応する「ミューチャンプ」がある。さらに、撥水ガラス対応の「ミューテクノ」、なめらかな拭きでビビリがなく高耐久な「リヤウインド用樹脂性ワイパー」、シリコン粒子の撥水皮膜で雨をはじく「ポップコート」も製造・販売している。

 雪用では雨用と同様の機能を持つ「ギラレス スノーブレード」や「ミューテクノ スノーブレード」を用意。浸水を防ぎ空気を通すエアシールで完全密着構造の「マルチスノーブレード」や、さびに強く高強度で摩擦の大幅減に成功した「エスワンアタック スノーブレード」も製造・販売している。

 ワイパーの点検促進による販売促進を目的にワイパーメーカー10社で構成している「日本ワイパーブレード連合会(JWF)」にも参画。同社のホームページでは、ワイパーが1年につき1回の交換が望ましいことや、ユーザー自身でワイパーを交換する方法も掲載している。交換方法の動画は商品のパッケージにQRコードを掲載し、スマートフォンなどで視聴できる。


ワイパーへの付加機能で勝負

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 現在、ワイパー市場は競争が激しくなっている。中国や韓国、台湾など周辺国・地域の技術が向上し、自分たちでワイパーを製造できるようになった。より安価なワイパーが日本に入ってきている。日本製に比べ質はかなり劣るものの、特に自動車の使用頻度が少ないユーザーはそれでも十分と使用するケースが増えつつある。

 野口社長は「5年後や10年後、少子化の影響で市場全体が小さくなっていく。価格競争ばかりしていては共倒れの危険性が出てくる。いきなり新しいものを導入するのではなく、これまで積み上げてきた技術の延長線上で顧客のニーズにあったものを追求していく」と将来を見据えている。マルエヌはワイパー1本1本に付加機能を付け、さらに高めて行くことにまい進していく。


会社概要

マルエヌ株式会社

〈設 立〉昭和24年

〈代表者〉野口悦正代表取締役社長

〈本社・工場〉埼玉県朝霞市栄町2-1-40

〈TEL〉048-461-4174(代)

〈札幌営業所〉札幌市豊平区月寒東四条15-2-1

〈仙台営業所〉仙台市宮城野区日の出町3-8-2

〈大阪営業所〉大阪市西淀川区姫里2-9-29 シャトレ姫里202

〈福岡営業所〉福岡市博多区榎田1-3-55シェルズセキュア312

〈URL〉http://www.maruenu.co.jp/

〈主な取引先〉アクセス, コーヨー久永, 大和産業, 辰巳屋興業, 東海自動車, トヨシマ
       ヤマト自動車


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一般社団法人日本自動車部品協会 JAPA