自動車検査登録情報協会(自検協、後藤悦治郎理事長)が、2016年版「わが国の自動車保有動向」を発表した。

 16年3月末現在の乗用車の平均車齢は8・44年、貨物車は11・23年となり、ともに過去最高齢を更新した。自動車の長期使用化がさらに進展したことが影響していると見られ、乗用車、貨物車ともに20年以上連続して高齢化が進んでいる。

 また平均使用年数についても、乗用車、貨物車それぞれ前年と比べ長期化した。

24年連続して高齢化

 16年3月末の乗用車(軽自動車を除く)の保有台数3935万4645台から算出した平均車齢は8・44年で前年比0・15年の延び。24年連続して高齢化するとともに、22年連続で過去最高齢となった。自動車の長期使用化がさらに進んだことが影響したとみられる。

 車種別に見ると、普通乗用車は8・01年で同0・11年の延び。2年連続で高齢化が進み最高齢を更新した。普通乗用車の平均車齢は、09年まで16年連続して高齢化が進み、その後、環境対応車の新車購入時に新規登録から13年を超えた車を廃車した場合には補助金が増額される、いわゆるエコカー補助金制度などの影響で一時的に若返った年もあるものの、全体的には高齢化の傾向が続いている。

 小型乗用車は8・80年で同0・19年延び、24年連続して最高齢を更新した。

 貨物車(軽自動車・被けん引車を除く)の保有台数は585万5813台。平均車齢は11・23年で、前年に比べ0・14年延び、23年連続して最高齢となった。乗用車と同じく自動車の長期使用化が進んだことが影響したとみられる。

 車種別に見ると、普通貨物車は12・02年で同0・13年延び、23年連続の最高齢となった。小型貨物車は10・71年と4年連続の10年台。同0・14年の延びで24年連続の最高齢となり、高齢化が進んでいる。

 他の車種の平均車齢は、乗合車が11・87年で同0・11年の延び、普通乗合車が11・76年で同0・06年の延び、小型乗合車は11・97年で同0・15年の延びとなった。特種用途車は10・85年で同0・12年の延び、大型特殊車は20・46年で同0・10年の延び、小型二輪車は14・63年で同0・32年の延びとなった。


乗用車の平均使用年数2年ぶりに長期化

 また、乗用車の平均使用年数(軽自動車を除く)は12・76年となり、前年比0・38年長期化し2年ぶりに増加した。これは全体の減少台数に占める車齢12年超の構成比が前年に比べ増加したことが影響した。

 車種別に見ると、普通乗用車は12・85年で同0・32年長期化し3年ぶりの増加。小型乗用車は12・73年で同0・45年長期化し、2年ぶりに増加した。

 貨物車(軽自動車・被けん引車を除く)の平均使用年数は13・89年で同0・17年長期化し、4年連続で増加した。

 車種別では、普通貨物車が16・37年で同0・25年長くなり、4年連続で増加し過去最高となった。小型貨物車は13・10年で同0・33年長期化、4年連続で増加し過去最高となった。

 他の車種の平均使用年数は、乗合車が16・83年で同0・12年若返り、3年連続で減少。普通乗合車は20・46年で同0・26年長期化し、2年連続で増加した。小型乗合車は14・46年で同0・36年若返り、2年連続で減少した。特種用途車は16・19年で同0・37年の長期化、大型特殊車は18・94年で同0・12年の長期化、小型二輪車は13・81年で同0・58年長期化した。

 (注1)平均車齢とは、ナンバープレートを付けている自動車が初度登録してからの経過年の平均。人間の平均年齢に相当。

 (注2)平均使用年数とは、初度登録年度ごとに1年前の保有台数と比較し、減少した車両を1年間に抹消された車両とみなして、国内で新規(新車)登録されてから抹消登録するまでの平均年数。



一般社団法人日本自動車部品協会 JAPA